【Gマーク】外部の研修機関・研修会へ運転者等を派遣の書類作成について解説

安全性の取組の積極性の評価項目に「外部の研修機関・研修会へ運転者等を派遣しているか」があります。

「外部の研修機関とはどのようなものか?」
「外部の研修会のどのようなテーマが評価対象になるのか?」

気になる点があるかと思います。

そこで、今回は、過去にGマーク申請を行った経験をもとに、解説していきたいと思います。

1.評価の対象期間は1年間・1名参加すればOK

自認項目「外部の研修機関・研修会へ運転者等を派遣している」 は、他の自認項目の会議・研修の審査と違い、評価対象期間が過去3年間ではなく【過去1年間】であること。

そして、【参加者は1名でも評価される】ことが、この項目の最大の特徴になります。

また、配点にも特徴があって、運転者を派遣していれば2点。運転者以外の従業員を派遣していれば1点…と、派遣した人の職務によって加点が変わってきます。

中小企業だと、外部の研修機関に運転者を派遣することは難しいため、この項目を諦めている運送会社もありますが、よくよく話を聞いてみると、管理者が研修会に参加していることがあります。

安全性の取り組みの積極性では、1点加点は大きな意味を持ちます。
(※他の自認事項では書類をすべてそろえて1点加点もある)

なので、あきらめずに過去1年間に外部の研修会に参加していないか確認してみましょう。

2.外部の研修機関とは?

外部の研修機関で開催する研修会であることが条件なのですが、「外部の研修機関」とは、どのような機関を指すかというと…

  • 警察署
  • 労働基準監督署
  • トラック協会
  • 陸上労働災害防止協会(陸災防)
  • トラック交通共済協同組合

などになります。

たとえば、↑のように、所属している都道府県トラック協会より、セミナー開催の案内が来ることもあるかと思いますが、このように、自社主催ではなく、外部機関主催の研修会が評価の対象になると考えてください。

そのため、自社主催として、講師を招聘した研修会は評価対象外として扱われます。

3.交通事故防止に関する研修内容が対象

外部機関が開催した研修であれば、すべて加点されることはありません。
交通事故防止に関する研修会が評価対象になります。

主な例としては…

  • 安全運転講習
  • 省エネ運転講習
  • タイヤ防止講習
  • 点検整備講習

などになります。

たとえば、私が過去にGマーク資料を作成代行しているとき、運送会社の担当者様から、労働基準監督署が主催で開催している「労働災害防止研修会」などに、従業員を派遣していました。

その他に外部機関の研修会参加の実績がなかったので、とりあえず提出資料に添付したのですが、Gマークが評価する交通事故防止に関する研修会ではなかったため、加点されることはありませんでした。

このように外部機関に派遣していても、テーマによっては加点対象外になるので気を付けておきましょう。

4.提出書類に含むべき項目

「外部の研修機関・研修会へ運転者等を派遣している」ことを証明するため、修了証・研修報告書・研修資料等を提出することになっています。

ここで重要なのは、

  • いつ(実施年月日)
  • どこで(開催場所)
  • だれを対象に(出席者名)
  • どのような内容か(研修内容)

以上がわかるようにしておかなければいけません。

つまり、この4点を証明することができなければ、 修了証・研修報告書・研修資料等をすべて準備していても加点されません。

また、修了証が発行されない研修会に参加した場合は、修了証を除いた研修報告書と研修資料のみ提出できれば、加点されます。

過去1年間に外部の研修会に参加した実績したのであれば、不足資料があっても、とりあえず提出することをオススメします。

※コロナ禍の影響でオンライン研修が認められたみたいですが、 修了証・研修報告書・研修資料 の他に、全ト協HPで公開されている”実施記録”が必要になりますので、ダウンロードしましょう。

まとめ!

外部機関への研修については、未実施でも他項目でカバーできます。

ですが、加点されれば、より合格しやすい状況になるので、過去1年間に外部の研修会等に参加していないか念のため、調べてみましょう。