自動車事故報告規則第2条に該当する重大事故を起こしたとき、Gマークに影響ある?

「重大事故を起こしたがGマーク申請はできるのか?」
「重大事故を起こしたときの(Gマークの)対応は?」

Gマークは、事故の状況も評価の対象になります。

そのため、事故を起こしたとき、Gマーク評価にどのような影響を与えるのか気になるかと思います。

そこで、今回は「事故を引き起こしたときのGマークへの影響は?」について解説していきます。

1.Gマークに影響を与える事故とは?

Gマーク評価に影響を与える事故とは「自動車事故報告規則第2条に該当する事故を引き起こした場合」になります。

自動車事故報告規則第2条に該当する事故を引き起こした場合は、運輸支局に「自動車事故報告書」を提出しなければいけないので、あなたの会社に運輸支局が「受付印」を押印した控えがあるはずです。

もしも、あなたの運送会社が、過去、自動車事故報告書を提出したことがあるのであれば、その控えを確認してください。

その事故はいつ発生しましたか?

自動車事故事故規則第2条に該当する事故の発生した日が、申請する年の11月30日から遡って、過去3年間に起きていれば、Gマークに影響を与える事故と考えて下さい。

なお、影響の与え方については、次のパターンになります。

① 有責の第一当事者となる自動車事故報告規則第2条に該当する事故である
  ⇒ 認定はほぼ絶望的
② 自動車事故報告書を届出したが、有責の第一当事者ではなかった
  ⇒ Gマーク申請のときに、自動車事故報告書と過失の有無がわかる書類を添付する
③ 自動車事故報告書を提出したが、有責の第一当事者か否か、まだ判明していない
  ⇒ Gマーク申請のときに、自動車事故報告書を添付する
④ 申請後、該当する事故が発生した。
  ⇒ 速やかに全国実施機関へ自動車事故報告書の写しを提出する

自動車事故報告書を運輸支局に提出したから「即、Gマーク認定されない」というわけではありません。事故の中身や過失の有無、過去の判例などをもとに、総合的に判断するようです。

2.申請できるか否かトラック協会も判断できない

運送会社としては、Gマーク書類の作成は時間がかかるため「申請ができないのであれば教えて欲しい」というのが本音でしょう。

明らかに死亡事故を起こしてしまった場合は申請ができないのはわかりますが、たいていは、事故の状況や過失割合を見なければ判断できないケースがほとんどです。

また、最終的に合否を判断するのは「安全性評価委員会」であるため、所属している都道府県トラック協会に質問をしても「とりあえず申請して欲しい」としか回答できないようです。

3.物損事故などはGマークに影響する?

「自動車事故報告規則第2条に該当しない事故」(物損事故や交通事故等)の場合は、運輸支局に届出する必要はなくても、営業所で「事故記録簿」を作成して3年間保存しなければいけませんよね。

この物損事故などは、Gマークに影響するのでしょうか?

答えは、影響しません。
全ト協への報告も必要ありません。

あくまでも自動車事故報告書を届出した事故のみ、審査の対象になるというわけなんですね。

4.合格している事業所の場合はどのように対応したらいい?

すでにGマークに合格している事業所の場合はどのように対応すればいいのでしょうか?

原則、運輸支局に自動車事故報告書を提出するような事故があった場合は、すぐにトラック協会に連絡しなければいけません。

この記事を見ながら「トラック協会に報告するのを忘れていた…。」と頭を抱えている担当者もいるかもしれませんが大丈夫。突然、Gマークを取り消しにするようなことはありません。

未届出であった場合でも、トラック協会から、当時の事故の状況・詳細を全ト協に報告するよう促されます。

その書類の内容を全ト協が精査した後、どのように対応すればいいのかアドバイスがあるので、そのとおり対応しましょう。

まとめ!

たとえ、自動車事故報告書を届出していたとしても、申請する営業所の車両が有責の第一当事者となる、自動車事故報告規則第2条に該当する事故等でなければ、とりあえずGマーク申請を行い、全ト協の判断に委ねるのが妥当と言えます。

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