Gマークを取得している、とある運送会社に勤める運行管理者から質問がありました。その内容は、遠隔地等におけてIT点呼を実施した場合「運行指示書は必要なのか?」…といった質問です。

たしかに、運行指示書は

「乗務前・乗務後のいずれの点呼に対しても、対面で行なうことが出来ない運行ごとに、運行指示書を作成し、これを運転者に携行させなければいけない」

と書かれていますよね?

でも、通常、対面点呼のかわりに行うIT点呼は、対面点呼をしたものとみなされますよね?

しかも、遠隔地でのIT点呼では、スマートフォンなどからでも、画面から顔を合わせることができます。

1.できれば作成したくないのが本音

例えば、2泊3日の運行をしたとします。

その2日目は、本来、乗務前・乗務後点呼は、遠方なので、運行管理者と顔を合わせることができません。ですが、2日目の乗務前点呼で、映像を介して運転手とIT点呼を実施していた場合、もしも、これが対面点呼と見なされれば、かんりもらくになりますよね。

…というのも、バスなどと違って、トラック運送会社が運行指示書を作成しようと思ったら、作成するだけでも膨大な時間がかかります。

また、現地にて行先が決まったり、過去の経験上、計画どおりの運行すら難しいといった場合、出発時に運行指示書を渡すことすら難しい運送会社もたくさんあるでしょう。

さらに、長距離輸送を主とする車両数がたくさんあると、作成しなくてもいいのであれば作成したくないという気持ちはすごくわかります。

2.

では、遠隔地にてIT点呼を実施し、顔を合わせている場合、中間点呼や運行指示書は必要になってくるのでしょうか?

答えは―

たとえ、IT点呼で画面を通じて顔を合わせたとしても、遠隔地等でのIT点呼を実施した場合、対面点呼は見なされない。

つまり、今回の質問のケースでは運行指示書が”必要”となります。

3.

今回の遠隔地等でのIT点呼が「対面」ではなく「電話」による点呼とみなされる件については「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」に記載されています。

かんたんにまとめると

① 所属する営業所から、遠隔地におけるIT点呼
 「電話その他の方法」による点呼として、IT点呼は実施可

② 運転者の所属する営業所以外(他営業所)による遠隔地IT点呼
 他営業所の運行管理者が行った場合、補助者が実施したものとし 「電話その他の方法」による点呼として、IT点呼は実施可
 ※平成28年7月1日改正

まとめ

結局は、遠隔地等でのIT点呼は、画面で顔を合わせているとはいえ「対面点呼」とはみなされないのですね。

そのため、今回のケースのように、乗務前・乗務後に運行管理者と顔を合わせる日がある場合、中間点呼や運行指示書が必要になってくるというわけなんですね。